すい臓がんとは

すい臓がん

すい臓にできるがんのことを膵臓がんと呼びます。このうち90%以上はすい管の細胞から発生したものとされます。膵臓がんは特徴的な症状がほとんどないため早期発見が非常に難しい病気といわれています。また、進行が早いため、症状が出ているときにはすでに進行していることが多く、治療が困難とされています。
罹患した人(膵がんになった人)に対して、死亡率が高いことが特徴です。初期の症状はなく、進行すると部位によって黄疸や疼痛が出たり、体重減少が見られます。家族歴のある方や糖尿病のコントロールが悪くなった方、慢性膵炎や膵のう胞の指摘を受けたことのある方は定期的な検査を勧めます。

検査方法

超音波内視鏡検査

超音波装置のついた特殊な内視鏡を口から挿入し、胃や十二指腸の壁を通してすい臓やその周りの組織の様子を観察します。体の外側から行う腹部超音波検査に比べ、より詳しく評価することができます。

超音波内視鏡とは

内視鏡に超音波検査のプローブ(探触子)が付属しているものを超音波内視鏡(EUS:Endoscopic ultrasound)と言います。 腹部エコー検査などと違って、画像化する際に、胃や腸の中の空気や腹壁、腹腔の脂肪、骨が邪魔になるようなことが無く、目的とする病変部位の近くから、高い周波数の超音波を当てることができ、高い分解能(識別能力)による観察が可能になります。
膵がんの診断目的で行われることが多いのですが、その他として胆のう・胆管疾患(胆のうポリープ、胆のう結石、胆管結石など)、消化管粘膜下腫瘍(食道、胃、十二指腸)にも有用な検査です。

超音波内視鏡の検査方法

超音波内視鏡の検査方法は、通常の内視鏡検査と同様です。内視鏡を病変部位の近くまで進めた後、内視鏡先端に装着したバルーン内に一時的に水を溜めて超音波で観察を行います。
精密検査ですので、検査時間は通常の内視鏡と比べてやや長くなります(10分程度)。また、通常の内視鏡に比べて先端がやや太くて硬めなため、鎮静剤を使用し検査を実施します。 注意事項についても胃カメラと同じです。